体内の標的部位(がん細胞等)に薬剤を選択的に送達できるドラッグデリバリー(DDS)は、薬物治療や診断に重要な方法です。しかし、@投与した薬剤の一部しか標的部位に到達できない、A薬剤調整時に残留した有機溶媒が副作用の原因となるといった問題があり、生体親和性の高いDDS薬剤調整法の確立が不可欠です。塚原研究室では、これらの問題を解決する媒体として、超臨界二酸化炭素(scCO2)に着目し、scCO2の基礎物性(金属錯体の溶解度や相互作用など)の解明や放射性金属薬剤を内包した“Water-in-CO2エマルジョン”作製を試みています。これにより、体内の標的部位に、生体適合性の高い放射性薬剤を、高効率かつ高集積度で送達することが可能になります。
また、このエマルジョン技術を金属イオンの抽出・分離へ適用する研究も進めています。
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